数あるスポーツバイクのカスタムの中でも、ボトルケージってのは最もとっつきやすいものの1つではないでしょうか。
「そんなもん着けなくても、カバンから出せばいーぢゃん」
自分で使ってみるまでは私もそう思っていました。
しかし、ちょっと街乗りってだけならまだしも、山道などへライドに赴く際には必須アイテムといっても過言ではありません。
ボトルケージ自体はそんなに高価なものではありませんので、とりあえず試しに着けてみるのもいいんじゃないでしょうか。
まずは調達しやすいペットボトルで試してみるかって場合は、
オススメのボトルケージと、ペットボトルで手軽にサイクルボトル気分を味わえる便利グッズをご紹介した記事がありますのでよろしければそちらもどうぞ!
オススメのボトルケージと、ボトルキャップ(はイマイチですが…)の紹介記事はこちらです!
そして今回の本題ですが、サイクルボトルのレビューです。
ここでもやはり悩み事は尽きず、
サイクルボトルがいぃか ペットボトルでいくか
これですよねぇうんうん。(´∀`*)ワカルワカル
ボトルケージもそうですが、サイクルボトルもホンっトに種類が多くて値段もピンキリで、どれを買ったらいいか分からん!って人は多いと思います。
飲み口の形状・仕組みとか保冷保温性能とか、それぞれ特徴があるので調べてみて自分の用途に合いそうなのを選んでみましょう。
そこで数あるサイクルボトルから私が買って使ってみたCAMELBAK(キャメルバック)のサイクルボトル、
PODIUM CHILL(ポディウム チル) 21oz 620ml
を紹介してみます!
購入候補に入れている人もそうじゃない人にも、参考にしていただけると幸いです。
下記クリックで好きな項目へ移動
CAMELBAK(キャメルバック)
ポディウムチルはCAMELBAK(キャメルバック)というアメリカメーカーのサイクルボトルです。
もともとハイドレーションシステムを引っ提げて創立した同社であり、豊富なラインナップでランナーさん御用達のメーカーでもあります。
アメリカのメーカーとはいっても日本には十二分に流通しているので、ネットでも店頭でも簡単に手に入ります。
というか、保冷性能の備わったサイクルボトルを探すとまず最初にポディウムシリーズがヒットします。
それくらい有名です。
そう、今回のキーワードはズバリ『保冷性能』です。
PODIUM シリーズ
キャメルバックのサイクルボトルには必ず“ポディウム”という名前が付きます。
このポディウムの最大の特徴はJet Valveという飲み口のシステムです。
このような形状をしており、直接口にくわえます。キャップはありません。
ちなみに、最新ラインナップは見た目がちょっと変わっていますが機能的には変わりありません。※2019年12月現在
中に特殊な弁があり、ボトルを逆さまにしても液体が漏れません。
吸っても飲めますし、ボトルをグッと握ることでも中から液体が出てきて飲むことができます。
握るとジュババッ!と勢いよく飛び出してきますが、横には広がらないので補給は至極簡単です。
また、飲み口根元のグレーのパーツをひねるだけでロック⇔解除でき、とてもシンプル&便利です。
代理店のHPにPR動画があります。
まぁこの動画ではJet Valveの良さは分かりませんがね。
ただ、
キャップはない
飲み口を上げ下げする必要もない
飲むときはグッと握るか吸うだけ
ロック⇔解除が超簡単
というこのシンプルさにおいて右に出るものはないでしょう多分。
これ、かなり重要なポイントです。
ラインナップは大きく分けて以下の3つです。
PODIUM
“ポディウム”は最もオーソドックスなタイプです。値段も一番安いです。
これには保冷機能は備わっていません。ここ大事。
PODIUMには以下3タイプがあります。
・容量620ml 税込定価1430円
・容量710ml 税込定価1650円
・容量620ml+最初からキャップ付 税込定価2035円
キャメルバック ポディウム ダートシリーズ ボトル 620ml
キャップは別売りしていますので後で追加購入することができますが、税込定価880円ってのは結構高いんじゃないでしょうか…
それこそ安いボトル1本買えちゃう値段です。
購入時点でキャップ付きかキャップ無しかで迷うなら、キャップ付きをとりあえず買っておくのがいいでしょうね。
後でキャップ単品で買うと高くつきますから。
繰り返しになりますが、このポディウムには保冷機能がありません。お気を付けください。
PODIUM CHILL
“ポディウム チル”は保冷機能を備えています。
2重構造+保冷素材で通常ボトルの2倍の保冷力があり、保冷って言ってますが温かい飲み物の保温も可能だとか。
PODIUM CHILLには以下3タイプがあります。
・容量620ml 税込定価1925円
・容量710ml 税込定価2145円
・容量620ml+最初からキャップ付き 税込定価2640円
キャメルバック ポディウム ダートシリーズ チル 保冷ボトル 620ml
“チル”に限らず全シリーズに言えることですが、2019年にモデルチェンジしたため2018年以前の在庫があれば値引きされててちょっと安く買えるかもしれません。
機能的にはほとんど変わりありませんので同じように使用できます。
今後しばらくのことを考えて、一応商品リンクは新モデルの画像を使用しています。
ちなみに、私が買ったのがこの“ポディウム チル”です。あとでレビューしますね。
PODIUM ICE
“ポディウム アイス”もその名の通り、もちろん保冷機能付きです。
高密度多孔質のエアロゲル素材を用いた2重構造で、通常ボトルの4倍の保冷力があるそうです。
メーカーHPには保温もOKとは書いていませんが、どうでしょうかね。
“チル”がOKなので“アイス”もOKのような気がしますが…
熱湯はダメっぽいですけどねぇ。
PODIUM ICEは以下1タイプのみです。
・容量620ml 税込定価3960円
た… 高い…
PODIUM CHILL レビュー
それでは、2019年の3月~12月までポディウムチルを使ってみた感想です。
使い勝手
ものすごく使いやすいです。
飲み口を引き上げる必要がありません。つまり押し下げる必要もありません。
また、プラスチック製の引き上げ口は次第に歯の跡がついていきますし、落とした時に傷がついたり変形しやすいです。
しかしポディウムチルにその心配は要りません。
飲み口は取り外して洗浄することができるので、衛生面でも心配なしです。
吸っても握っても飲めますが、ある程度心拍が上がっているときは“吸う”ってのは結構キツイので、私はもっぱら“握る”派です。
しかしボトルが柔らかいので、手が小さめの私でも苦はありません。
フタを外した時の口も広いので(これはまぁどのボトルもそんなもんでしょうけど)、ボトルの中を洗いやすく、また氷も入れやすくて良いです。
ロック⇔解除がとても簡単で、飲み口根元をグリッとひねるだけです。
私の使い方だとほとんどロックすることはないのですが、一時的にロックしておきたいシチュエーションが想定される使い方をする人にとっては便利だと思います。
臭いも気になりません。
泥や砂ほこりの巻き上げによって飲み口が汚れることはあるかもしれませんが、心配な人のためにキャップ付きタイプも用意されています。
キャップは単品で別売りもされています。
デメリットは感じていませんが、強いて言えば値段がちょっと高めってことくらいでしょうかね。
思てたんと違うかったーーー!!
となると痛手ですが、そうでなければ使用頻度の高いものですし、この価格帯の多少の値段差で高い利便性を買えると思えば決して高価ではないと思います。
保冷性能
多くの方が気になるのが保冷性能でしょう。
保冷機能を備えたサイクルボトルとしては有名商品であり、レビュー記事はネット上にたくさん上がっています。
価格もちょっと割高ですし、とりあえずちょっと調べてみてよく考えてから買いたいと多くの人が思うでしょう。
ずーっと冷えたドリンクが飲めるわけがない。それは分かってる。
けど、実際どんなもん…?
気になりますよねぇうんうん。(´∀`*)ワカルワカル
そこで、ちょっと実験をしてみました。
条件は以下の通りです。
日付:2019/09/08
開始時間:午前9時ころ
天候:すこぶる晴れ
気温:33度前後
場所:日当たりのよいベランダにフタを外して直置き
ボトルの中身:水道水5:冷凍庫で作ったブロック氷5
計測方法:温度計をボトルに突っ込んでおき、計測時は中身をグルグルと軽く撹拌する。15~20分おきに水温を計測。
走行中のデータではありませんので、実際走った時にそっくりそのまま当てはまるわけではありませんけどね。
それでは、実験スタート!
それにしてもまぁ暑い。午前9時で約33度。なんもしなくても汗ばむ暑さ。
真夏の炎天下でどれくらいの保冷性能があるのか、試してみるにはなかなか良い条件ではないでしょうか。
ただし風がほとんどない!これは走行中と大きく異なる条件です。
扇風機で風を送り続けるわけにはいきません。部屋の中が暑いんぢゃもん!
では、こんな感じで置いて、大体15~20分おきに水温を測っていきます。
測るときは温度計で中身をグルグルと軽くかき混ぜてからにしました。
フタを外しているので多少影響あるでしょうけど、風が無いってのと相殺ってことで。
それでは1回目 9時20分 5℃
いいですね、キンキンです。
準備をあれやこれやとしながらカメラも用意して、ってやってると5~10分すぐに過ぎていき、
そうこうしていると早速ボトルが汗をかいてきました。
2回目 9時39分 7℃
2℃上昇しましたが、まだまだ冷えています。
氷が少し小さくなりました。
3回目 9時56分 9℃
とまぁ、こんな感じで続けていくだけなので、ここいらで表にまとめます。
計測回 | 時刻 | 水温 | 氷の残り具合 |
---|---|---|---|
1回目 | 9:20 | 5℃ | 大 |
2回目 | 9:39 | 7℃ | 中 |
3回目 | 9:56 | 9℃ | 小 |
4回目 | 10:08 | 10℃ | なし |
5回目 | 10:24 | 14℃ | なし |
6回目 | 10:39 | 17℃ | なし |
7回目 | 10:55 | 21℃ | なし |
8回目 | 11:09 | 24℃ | なし |
9回目 | 11:24 | 27℃ | なし |
10回目 | 11:37 | 29℃ | なし |
11回目 | 11:43 | 30℃ | なし |
以上、すごく簡単な内容の実験ではありましたが、いかがでしたでしょうか?
2時間ちょっとでおよそ30℃まで上昇してしまいましたが、これはこの時期このくらいの気温であれば蛇口をひねって出てくる水道水とほぼ同程度の水温です。
そんなぬる~いスポーツドリンクは…
美味しさを求めるのは少し酷かもしれません。
水分・栄養の補給と割り切りましょう。
夏場であれば、真水を入れておいて体にかけるように用いるのがいいかもしれません。
その場合は氷は入れないほうがいいでしょうね。
今回の実験では上述の通り、走行によってボトルが受ける風がありません。
これはかなり大きな相違点で、やっぱり風を受けたほうが早く水温が上がっていくと思います。
その上、実際の走行では当然飲むなどして中身が減っていきますし、また山道は木陰も多いので条件的に異なる部分はいくつかあります。
そんなことを考慮して一つ言えることは、走行時は今回の実験データよりも速いスピードで水温が上昇していくであろうということです。
私たちが『保冷性能』にどの程度のものを求めるかにもよりますが、過度な期待はしないほうがいぃんじゃない?
と私は思います。
最後に
間違いない『保冷性能』を求める場合は、素直に魔法瓶にしておきましょう。
『保温性能』においても間違いありません。
THERMOS(サーモス)から、飲み口がマグタイプとストロータイプの真空断熱ボトルが2種類出ています。
なんとサイクリング専用設計です。
マグタイプ 580ml 保温・保冷両用 税込定価4180円
ストロータイプ 600ml 保冷専用 税込定価3960円
ポディウムをオススメしておいて最後の最後でアレですが、やっぱこれが最強でしょうね。
|)彡サッ