善峯寺(よしみねでら)

善峯寺(よしみねでら)をご紹介いたします!

といってもお寺そのものではなく、善峯寺に至る前後の坂道を自転車で登るご紹介です。西山を代表する激坂の一つで、付近の金蔵寺などと共にヒルクライムのターゲットとして人気です。市街地からもまずまず近くてアクセス良好。序盤こそ緩やかに始まるもののすぐに急勾配へ移行し20%前後の激坂が真っ直ぐ伸びていく前半、そこからさらに勾配が上がり路面も悪くなる後半の2部構成。京都府下屈指の激坂に挑んでみましょう。



注)当記事における勾配表記は、一部を除いて筆者の体感によるものであり、実計測値ではありません。

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善峯寺 スペック&解説

前半

距離:2.5km
最大標高差:220m
平均勾配:8.8%
最大勾配:20%以上


よしみねゴルフクラブ前のT字路「小塩」がスタート地点です。
府道208号線を西へ、京都縦貫自動車道をくぐって進みます。


序盤はかなりゆるい勾配で進んでいきますが、
およそ800m地点の十輪寺を通過したあたりから見るからに急坂になります。


多少ゆるむところもありますが、キツイところでは10%以上の勾配を登っていきます。
あまり緩急が感じられずジワジワと体力を削られるイメージです。


およそ1.7km地点に「善峯寺領」の石碑が立っています。
ここまで来ると一旦勾配が落ち着きます。


「善峯寺領」の石碑からすぐ先のお食事処「よしみねの里」と、その脇に佇む木彫りの大きな仏像様。
ここを抜けて山道へ入ると急勾配再来です。
ほとんど勾配がゆるむポイントがありませんので気を引き締めて。


およそ2.1km地点の「善峰二の橋」。
ここまでも十分キツイ急坂でしたが、ここから先はさらに一段階アップします。
道幅が広くてコーナーが無い見通しの良い激坂が続きますので、体力のみならず精神力もガリガリ削られます。


およそ2.3km地点の「善峰一の橋」。
15%以上はある急勾配は全くゆるみません。路面がそれほど悪くないのがせめてもの救いです。
相変わらず見通しが良過ぎるので非常にキツイです。
残り200m。


善峰一の橋を渡ってからはゴール地点がずーっと見えていますが、たかだか200mがなかなか近づきません。
ラストの直線は15%~、20%を越えるところもある激坂です。The壁です。


ゴール地点の駐車場入り口前です。お疲れ様でした。
案内に従って進むと駐車場があり、その先は山門です。

後半

距離:1.2km
最大標高差:174m
平均勾配:14.0%
最大勾配:25%以上


前半のゴール地点が、そのまま後半のスタート地点です。
案内に従って右方向へ回っていくと善峯寺の駐車場ですが、後半ルートは『P』の看板の裏側を右斜め上へ登っていきます。


開始直後から当然のごとく激坂です。覚悟を決めて登り始めましょう。


最初のヘアピンを回ると路面が一瞬コンクリートになりますが、勾配が急上昇するわけではありません。

実は、三鈷寺へ向かう道との三叉路までの連続ヘアピン含めた行程が、この善峯寺(後半)の体力温存ポイントでもあります。

キツいように思える連続ヘアピンもできるだけ外側を回って無理のないギアを選択して一定のリズムで呼吸を合わせながら進むと、最初はキツくても次第に慣れてそれほど苦にならなくなっていきます。


およそ440m地点の分かれ道。
右へ曲がると覚快外四新親王墓へと通じていますので、曲がらず真っ直ぐです。

分岐点直前がグイッとキツ目に登っています。


アスファルトの痛みもさることながら、部分的に見られる堆積物の多さもネックです。
15%以上の急勾配でウェットな路面に枝がたくさん落ちていれば、難易度はさらに上がります。
乗り方はもちろんですが、タイヤの性能も大事ですね。


およそ800m地点、三鈷寺へ向かう道との分岐点です。
左へ曲がります。

残り1/3程ですが、ここからおよそ200mが一番の勝負処です。
ここまでも十分にキツい激坂続きでしたがさらにもう一段上げてきます。


間もなく入るコンクリートの第一ヘアピン。
目一杯外側を回ってもかなりキツい勾配です。イン側などは話になりません。


その後またすぐ出てくるコンクリートの第二ヘアピン。
歯を食いしばらないとペダルが回らないほどキツイ勾配です。25%以上あるかもしれません。


ヘアピン区間を通過しても激坂は続きます。
むしろ若干見通しが良くなることによって精神的なダメージも増加し、さらにキツイです。


全く緩まないまま続いてきた激坂もあと少しです。
この先を左→右とゆったり回るといよいよ激坂区間も終わりが見えます。


左側に緑色のフェンスが見えたらようやく勾配が落ち着きます。
ここまでくれば実質制したようなものです。


ゆるい勾配で数件の民家の間を抜けていきます。


ゴール地点の分岐路です。お疲れ様でした。
右の舗装路は府道733号線で、ここから先は高槻市の方へ抜けるルートと、金蔵寺(金蔵寺の坂紹介はこちら)の方へ下るルートに分かれます。

善峰寺 まとめ

京都市内でも屈指の激坂です。
すぐお隣の金蔵寺もかなりの激坂ですが、善峯寺の方が一枚上手でしょう。

関西ヒルクライムTTにならって、(前半)と(後半)に分割させていただきました。

大型バスの駐車場も完備されていることからも、ここが有名で由緒正しいお寺だということが分かります。
桜・紅葉シーズンともなればたくさんの車両が往来し、また歩行者も増えるので余計神経を使います。
前半部分は終始道幅が広めですからその点は心配いりませんが、急勾配はどうしようもありませんのでヨロけないように頑張るしかありません。
できればオフシーズンに挑戦するのが良いでしょう。

(前半)の終盤は急勾配に加えて見通しの良いビューが精神に大ダメージを与えてきます。体力・脚力、そして精神力の全てが問われます。

(後半)は出だしから激坂ですが、序盤のヘアピン区間はギアの選択とライン取りさえ間違えなければキツイなりにも体力温存区間になります。
コンクリートが出現する箇所とその前後は最も勾配のキツイ区間となり、善峯寺ヒルクライムの最難関ポイントです。
(後半)はすっかり山道となって堆積物もありますので、少々の小石や枝でも激坂ではスリップの原因になりかねません。一度立ち止まると再発進が非常にキツイく、ヨロけて斜面へ落ちないように気を付けてください。(後半部分はガードレールが一部しかありません)

それでは、(前半)と(後半)を通して登った時のデータをご紹介しておきましょう。

距離:3.7km
最大標高差:394m
平均勾配:10.6%

ひょっとすると京都府下では最強かもしれません。

スタートから十輪寺までのおよそ800mはかなりゆるい勾配ですから、そこからの3kmが勝負です。
数値だけ見ると芹生峠といい勝負ですが、あっちはあっちの、こっちはこっちの全く別カラーのキツさがありますね。

ちなみに、善峯寺の「みね」は、お寺的には『峯』の方だそうです。ただ、峯も峰もどちらも使用されてきた歴史があるそうです。

善峰一の橋と二の橋は『峰』と書いてありますしね。




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