六丁峠(ろくちょうとうげ)をご紹介いたします!
かの保津川下りで有名な保津峡と京都市街地を結ぶ峠道、それが六丁峠です。保津側の景色は素晴らしいの一言。季節によって様々な表情を楽しめます。勾配的には両側ともかなりきつく、距離は短いですが登り応え十分。スタート直後から終始つづら折れの保津側は飽きもこず、ヒルクライムとしての一面も優秀。
注)当記事内における勾配表記は、一部を除いて筆者の体感によるものであり、実計測値ではございません。
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六丁峠 スペック&解説
保津側
距離:1.1km
最大標高差:126m
平均勾配:11.5%
最大勾配:15%以上
清滝川を渡る「落合橋」。
ここを渡ったところから六丁峠(保津側)のスタートです。
早速のヘアピンコーナーです。
後半までひたすらこんな感じが続いていきます。
スタート直後の勾配は比較的ゆるめです。
2つめのヘアピン以降徐々に勾配があがっていき、3つめのヘアピン前後でこの高低差です。
最初を除いて峠までヘアピンは全部こんな感じです。
120m上がるのに1.1kmという短距離で道を造ろうと横着した結果がこれです。
ヘアピンを4つ回り、ほとんど休める箇所がなく進んでいきます。
右ヘアピンへ続く左ショートコーナー前の急勾配は15%以上あります。
目の前の激坂をなんとかやっつけるだけでもかなりキツイですが、結構な角度で斜め上に伸びていくガードレールが前方に見えてしまうと精神的にもやられます。
くどいようですが、やはりヘアピンが特徴的な保津側。
ところどころ荒れたところはあるものの、このキツイ勾配にしては悪い路面ではありません。
このコーナーのイン側もかなりキツイです。
ここは保津側で最も、そしてかなり道幅があるコーナーです。
自動車の通行などがなければ少しアウト側にふくらんでごまかしたいところです。
つづら折れはおもしろいのですが、このような画の連続で、六丁峠というのは実は精神面をメインで削ってくるイヤらしい峠なのかもしれません。
後半、つづら折れを抜けてからは少し勾配が落ち着きますが、それでも10%前後はあるでしょう。
最後の右ヘアピンを回れば峠までもうひと踏ん張りです。
六丁峠です。お疲れ様でした。
「六丁峠」と表示看板がありますので非常に分かりやすくてよいですね。
道中、絶景ポイントがいくつかあります。
それ目当てでここを訪れるのはサイクリストに限りません。
みんなで楽しめるようにマナーを守って走りましょう。
嵯峨側
距離:740m
最大標高差:79m
平均勾配:10.6%
最大勾配:15%以上
愛宕神社の一の鳥居を向かって左へ、薄暗い方へ入っていきます。
序盤は6,7%くらいのゆるめの勾配で進んでいきますが、嵯峨側唯一のヘアピン前後からグイグイ上がっていきます。
ヘアピン手前で10%を越え、峠まで上昇し続けていきます。
登りだとイン側をつかねばなりませんが、ちょっとふくらんでごまかしたいところです。
嵯峨側は基本的にどこも道幅が広くありませんので、自動車との離合には注意が必要です。
ヘアピンを回ったらあとはほとんど真っ直ぐで、かなりの激坂です。
真っ直ぐは真っ直ぐで先々まで見えてしまい、同じく視覚的ダメージ大です。
結局、
つづら折れとか直線とか、
そんなのは関係なく急勾配は苦しいってことですかね。
峠手前は20%近い勾配です。
距離が短いのが救いですが、ヘアピン前後からほとんど休めるポイントがないまま進んでいきますので非常に苦しいです。
六丁峠です。お疲れ様でした。
嵯峨側も看板のおかげで分かりやすい峠表示です。
保津側へのダウンヒルでは数々の絶景を拝めます。
六丁峠 まとめ
ヒルクライム的にも景観的にも、メインはやはり保津側です。
地図を見ると一目瞭然ですが、最初から最後までグニャグニャと急なコーナーだらけで直線は終盤の少しだけです。
全体の距離も短く、一気に登ろうとするとどうしても急勾配になります。
そのよい例ですね。
しかし、つづら折れはヒルクライム的には悪くありません。
直線をダラダラと登らされるより、ハンドルを切ってラインを選んで先へ先へと視線を移しながら登っていく方がメリハリが効いて、飽きが来にくいです。
人によるかもしれませんが。
さらには随所に見られる素晴らしい景観が、この峠道を「ただ勾配が急でキツイ坂道」にしていません。
登坂中はかなりのきつさで景色を楽しむ余裕はあまりないかもしれませんが、足つき無にこだわらなければ途中足を止めて景観を楽しんで一息つくのはオススメです。
どうしても足をつきたくない人は、1回目は真面目に登って2回目は景色を楽しめばOKですね。
距離が短いので、“おかわり”がし易いのもGOODです。
嵯峨側は、保津側とは対照的に地図を見ると途中に1つヘアピンがあるだけで、他はほぼ真っ直ぐであまり変化がないように見えますが、勾配的には登り応えのある峠道です。
ヘアピン前後から10%を越えて峠へ向かって徐々に上がり続けます。
距離は非常に短いのですが、序盤が比較的ゆるめに登っているからとナメてかかると後半痛い目に会います。
峠手前では20%近い激坂で、一旦立ち止まると再発進にものすごいパワーを要します。
フラつかないようにお気を付けください。
六丁峠や持越峠のような“短距離ながら急勾配”の峠は、京都の山道をフィールドにしようと思っているビギナーさんたちには是非早い目に体験していただきたい峠です。
距離が短いので頑張ればなんとか登りきることができ、また急勾配を初期に体験しておくことである程度激坂に対する免疫がつき、ちょっとやそっとの坂道なら「あれが登れたんだから」「あそこはもっときつかったぜ」と自信になったり諦めない強い気持ちにもつながります。
六丁峠は市街地から非常に近く、アクセスの良さは市内屈指です。
激坂+ナイス景観ということでネタ的にもオススメです!